これは、50歳を過ぎてから海外に出てシェフをしているわたくしの記録です。
も、五話目になりました。
忘備録的な感じかもしれませんが何かの参考になれば幸いです。
今回はラオスに面接に行ったら、すまきにされて、メコン川に沈められるんじゃね?
って噂になった話です。
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次へのステップ
引き止められること1ヶ月
丁度その頃、KTVのマネージャーと問題がわたくしのキッチンだけではなく、他のキッチン、他の部署でも噴き出して来ていました。てんやわんやの大揉めです。
そして、同時期に今まで、一人で使っていた部屋をルームシェアしなければいけないとのお達しがあり、突然、ルームメイトができてしまったのです。
当然、これじゃあ、生活できないっしょ。。
ってことで、辞表をGMに出したのですが保留になること1ヶ月、、。まあ、色々な引き止め作戦にあっていたのですが、ルームシェアは変わらずだし、とにかくやめると云う意思は固かったので、12月15日に帰国のチケットをとってもらいました。
次の行き先探し
意思を固めてから次の行き先のために海外求人サイトを探しまくり、、。
とあるエージェントに登録しました。
このエージェントがきっかけでメキシコに目が向いたのです。
しかし、最初に持って行き案件は、ラオスだったのです。
ラオスにいったい何があるというんですか?
あっ、↑ は、村上春樹の著書です。(かんけーねー)
ラオスの案件、事業家の専属料理人というものでした。
おっ!面白そうじゃん!専属料理人てやってみたかったんだ!
ほれ、マドンナの専属料理人に憧れた時期もあったし。。
なんでも、日本とラオスを行ったり来たりしている会長と息子である社長が今後ラオスに滞在することの方が多くなるから日本人の専属料理人を募集しているとのこと。。
とんとんと、書類選考に残り(この頃から、あれ?あたくしもしかして、シェフらしくなってきてる?なんて思ったり。。。)
なんでも調理テストがあるとのことで、日本の屋敷か、ラオスの屋敷に来いってさ。。。
ほいっ!行きまっせ!但し、一泊二日でっせ!みたいな感じで日程調整が始まります。
すまきにされてメコン川に沈められるんじゃね?
ハノイに来る前よか少し進歩しているわたくしとしては、一応、紹介された案件の会社がどんなとこくらいかは、調べてみたわけです。
そしたら、、、、、
えっ? えっ? まじっ?
この案件、まさかの!バブル崩壊後、世間を騒がせ国会証人招集まで受け、1998年の「フオーブス」の世界長者番付174位入りした「極◯非◯」のタイトルをほしいまました、
お方だったのです。
まあ、わたくしは、テレビも昔からたいして見ないし、世間のことには割と無頓着な方なので、当時の沙汰についてもなんの記憶もなかったのですが、さすがにあんまりにも
面白い案件だったので、兄貴分であるコンサルのおっさんに、報告することにしました。
血相変えたおっさん:「やばいよ、やばすぎるよ!面接も調理テストも断りなさい!
辞退だよ!絶対!!」
わたくし:「えっ?そーお?面白そうじゃん!どんな人か見てみたいじゃん。そんなに
有名で世間を騒がせた人に会える機会なんて滅多にないし!」
おっさん:「相手は、FBIにも目をつけられてたような人だよ!ボディーガードで身を
固めて、要塞のような家に住んでる人なんだから!」
わたくし:「へ〜。すげ〜〜。ってことは、日本での調理テストを選択したら、そこに
突撃訪問できるあるね〜〜」←かなりのんき
おっさん:「とにかく、書類が相手にもう渡っている段階で君の面、割れてんだから、
下手して逆鱗にでも触れたら、
すまきにされてメコン川に沈められる!!」
まじかよ。。。まあ、そこまで言われると、なんにも考えないわたくしでもしばし、インターネットで、色々そのお方のことを調べて見ました。
結果、、、調理テスト行ってきちゃったんだな、。(おっさんには内緒で)
この時子供達に、
もし、メコン川に沈められたら探さないでねん
(といったのは本当)
ラオスって美しい街&突撃隣の昼ごはん
まあ、のんびりした美しい街でした。先方には日帰りと伝えてあったんですが、せっかくならと、前日入りしました。
どど〜ん
前日の朝早くにハノイからの直行便で入り、予約しておいた安宿に向かいます。
地図でみると、空港から、市内までそう遠くない、。
よっしゃ、歩くべか、、
3キロだったか、4キロだったか歩いて宿に向かう道すがら、ハノイよりもさらにのんびりした風景が並びます。
おっ、!すごい飾り付け!結婚式かなんかかしらん。。などと覗き込んでいたら、、
”客人よ、おあがんなせえ” と、綺麗な奥様に言われまして、、家の中まで案内されて、新婚さんの衣装を見せてくれて、寝室の飾り付けまで、見せてくれたのです。
で、ご飯にビールまで、、、
聞くとなんでも奥方はシェフだとか、、、自慢のビーフシチューを勧められたし、、
まあ、長居してもキリがないんで、
”あっしゃぁ、旅のもんですけん”といい、硬く抱擁のあと、また、とことこと歩き出しました。
そしたら、次は、祭りのあとの町内会の飲み会みたいなおっさん達の前に出くわしました。
”旅のお方、どうです?一杯?”みたいな感じだったんで、
ほいほい円座の輪に加わっちゃった。
そら、もう、安宿に着く頃には、つごう二本のビールをご馳走になり昼過ぎだってのに、ほろ酔い加減でしたわ。 (ビールに弱いのですねん)
ちなみにラオス語なんて、知る由もなし、、、だけど、楽しかったなあ。。
コミュ力命。。。
宿について、仕込みのため、明日の朝に行くべきマーケットを聞き出し、自転車を借りて、とりま観光して、夕方のメコン川でも眺めましたし。。
ラオスのバーのオーナーにもやめときなはれと言われる
思い出したて、、、そういや、ハノイのWALKのオーナーに紹介してもらった、ラオディっていう、ラム酒に命かけてるおっさんとの件あったし、ラオディに行こう!!
と思い立ち、うろ覚えの記憶を頼りにグーグルマップに導かれながら、川沿いにある
ラオディのバーに行ってみました。
そのバーは、オープンエアで気持ちの良い風が吹きます。
あらかじめ、そのバーのことはWALKのオーナーから聞いていたのですが、
”やあやあ、紹介できたよん”っていうのは、わたくしの性にあわんので、なんにも言わずに、ラオディラム頼んでいたら、、そのバーのオーナーが、
ちょー人見知りなかんじで話かけてきます。
んで、WALKのオーナーから聞いてきたこととか一通りの挨拶話をしたあとに
今回、ラオスに来た目的を話しました。世間を騒がせた(極◯非◯人)らしきの専属料理人の調理テストのために来た目的を。。。
わたくし:(案件の特定の個人名は出さずのままのいきさつだけを述べる)
ラオディのオーナー:ちょ、ちょ、ちょ、待って、、、それって、この人???
わたくし:そのと〜〜り!!ピンポーン!
オーナー:そ、そ、それ、まじ、やばいです。やめたほうが、よいです。
わたくし:まじですか??
オーナー:僕、実は、一度、香港であったことありまして。。。やばいと思ったので、
面が割れないように、香港人のフリしたんですとばい。。。
聞くと、このオーナー、前職はエリートな銀行マン、アジア各地を栄転して歩き、香港にもいたそうな。。。どういうはずみでか、ラオスが好きすぎて、エリートな銀行やめて、ラオス人の奥様もらい、ラオスに骨うずめる覚悟してるらしく。。
その彼がいうには、その銀行マン時代、香港に赴任中の時に、そのお方が見えられて、社内に一斉に通達が来たそうな。。。
で、(彼がいうには)不運にも、担当として、面接なり、交渉なりをしなければいけなくなったいきさつで、日本人として対応したら、とにかくなんかに巻き込まれたら、最悪になるぅううううって、オドロオドロしながら、とっさに、香港人のふりして、自分の形跡を消す努力をしたらしいです。。。(その状況を想像すると少し笑える。。)
彼、曰くは、
"できることなら、ほんまに関わることすらしないほうが身のためですとです”
とても、よか、お言葉もらったとでおす。。。
でもね。。。
そりゃもうよぅ、超〜動いてくれているエージェントのためにも、、、
では、なくて、いやいや、ほぼほぼ、過去にお世間様を騒がしたとしても、、
そんなに日本中の話題をかっさらった、お方にあって見て、メコン川に沈められても、もう半世紀も生きて来てんだから、いいんじゃね?すまきにされても、、、
くらいに肝据えました。。。
次に続く。。。
なかなか、なかなか、メキシコまで辿り着くには遠い話。。。。
50歳からでも海外就職したり、シェフになってみたり
したおバカな記録がなんかの足しになればよいかと存じます。
次回は、危うく、すまきにされなった迷走話につなげます。
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